次回から「部屋ごとのリフォーム」について 工房便り

 


「工事について」Part2「お客様」 工房便り

工事をするときの、お客様の考え方、気持ち、心理など

① 完成後の姿は夢見る方が多いのですが、工事中のことは余り考えていない方があります。
  住みながらの工事は、お客様、施工者ともに大変です。
  また、近隣の方にも迷惑をかけていることをしっかりと認識してリフォーム工事を依頼することです。

② リフォーム工事は麻薬のようだと思っています。(麻薬という言葉を使うことは不謹慎かもしれませんがお許し下さい。)
  一度やる(綺麗にリフォームをしたところがある)とまたやりたくなる。
  一度に色々のこと(全面改修、大規模リフォーム)をするとショック死(2度とリフォームをやりたくない)してしまう
  初めてのリフォームで大規模なことを計画をされるのではなく、小工事を実施されたほうがいいのではないかと思います。
  20年来のおつきあのお客様とは、一部屋ごとの徹底的な改修工事をさせていただいています。

③ リフォームを思いつきでやらない。
  専門家と打ち合わせて決めたことを、決定の経緯も知らない隣りの○○さんの一言で変更をされる。
  工事の施工中も思いつきの変更は禁物です。よく設計者、施工者との打ち合わせをすることがいいと思います。

④ 機能が多くある機器がいいとは限りません。
  今使っている機器などの使い勝手が身についていて、新しい機能が多くある器機などを取り付けて、変化に対応できなくて不便を感じることもあります。           機能があり過ぎて使いづらいこともあります。
  最新の便器、洗浄便座などのには驚くほどに機能が備わっているものもあります。

⑤ 風の通り、日の差し方はお客様の方が一番よく知っている。
  実体験からの知恵や、特性など知っていること、設計者、施工者に伝え、リフォームに反映をさせる。

⑥ 普段の生活、不得意なこと、得意なことを知ること、そしてそれを設計者、施工者に伝えておくこと。
  普段は掃除、片付けが苦手な方が打合せ訪問時にはいつも綺麗に片付けされている。
  設計者はお客様の苦手なことを、得意なことと勘違いをして、提案をしてしまう。
  お客様が本音を早く出す方が、設計者、施工者の的確のモノ選びや提案が出来ると思います。


リフォームの工事について 工房便り

工事について
○印は対策、ヒント、提案を示します。
① リフォーム工事の特性
新築工事と違う特性があるとおもいます。
まずは引越しです。
施工をする部屋にある、家具、調度品等を別の部屋に搬出移動をしなくてはいけません。
○ 移動をすするときに、不用品の選別、処分をしてしまうといいです。
○ 寝る場所のスペースは必ず確保しておくことが必要です。
移動をした部屋が使えなくなります。

② リフォームは壊すことから工事が始まります。
工事の施工手順が逆のことがあります。
不確定要素が多い
解体をしたり、足場を組んでみてはじめてわかることが多くあります。
○ 見積時に施工が、どの場所を、どのようにするのか理解をしておくことが大事です。
追加変更などにより思わぬ金額が必要になってくることもあります。

③ 住みながらの工事は、お客様、施工者ともに大変です。また、近隣の方にも迷惑をかけてしまいます。
○ リフォームはお客様、施工者との共同作業であると思っています。

④作業時に出る音、振動、ホコリ、匂いはお客様、近隣に迷惑なものです。
住まれている方のプライバシーをいかに守るかは大切なことです。
住まれている方の体力、気力はかなりいります。
○ 何度も工事をさせていただいているお宅では、工事期間に鍵を預けられて夕方帰宅されていたこともありました。
○ 当日の工事内容、工事をする時間、騒音の出る時間などを確認されておくことも大切なことです。(マンションなどでは管理組合に事前に連絡をしておく必要なところもあります。)

⑤ 第三者が入ることでの気遣い、気疲れをされる方があります。
○ 客様は休憩時のお茶などは考えなくてもいいと思います。
以前下記のようなことがありました。
ex.3時にお茶を用意されたのですが、職人さんがなかなか降りてこられないので、機嫌を悪くされているのではないかと心配されました。
職人さんは作業のキリの良いところまで仕上たいということで、なかなかお茶を飲まれなかったのです。
○ 現場ではクーラーボックスなどを置いて、自由に休憩ができるようにしています。
○ 職人さんは頑固で、気難しく、怖いというイメージあると思いますが、まず職人さんと仲良くなるといいと思います。
○ 仮囲い、施錠することなどにより施工ヶ所と生活スペースを区分けをする。

⑥リフォームをされることで近所の方がねたみをもたれる方があります。
戸建住宅の団地で東西並びのお宅同士と、特に高低差があるような南北のお宅同士の関係には微妙な違いを感じています。
目線の高さの違い、視界、視線によるプライバシーの問題など原因の一部かもしれません。
○ 施工する人は事前に近隣の挨拶、工事内容、工事期間など知らせておくことは大切です。

⑦ 戸建住宅では増築をせず問題解決できることが多いので、増築しない方がいいと思っています。


見積り② 工房便り

見積書が高いか、安いかということで、お客さんや業者の方から相談を受けるることがあります。
また他社で見積もりを取ったが高いので、当社に見積してもらえないかと依頼が来ることもあります。
そんなとき「当社の見積もりは高いですよ!」と言っています。

見積書が高いかどうかの判断は難しいものと思っています。
材料費 - 金額が高い安いの判断ができる
材工費(材料費+工賃) - 金額が高い安いの判断が難しい

見積書に見合った工事をいかに施工してもらうかが大切なことと思っています。

施行者側の施工の考え方で見積もり内容にかなりの違いが出てきます。

洋室1部屋の改修工事をしたときの1例を紹介してみます。
お客様からの依頼は、壁と天井のクロスを貼り替えてほしい。

A社
内装(クロスの張替)工事 ○○㎡ × 単価  = ○○円
このような内容で見積もりをされるのが多いと思います。

B社
内装(クロスの張替)工事 ○○㎡ × 単価  = ○○円
塗装工事 ○○㎡ × 単価  = ○○円 (入口枠、窓枠などの工事)
電気設備工事 ○○㎡ × 単価  = ○○円 (コンセントプレートの取り換え工事、照明器具取り換え工事)
合計 ○○円

同じ依頼を受けても見積もりの中身はかなり違ってきます。
当然、工事金額はB社が高くなります。
クロスを貼り替えた後に、入口枠、窓枠などの汚れや傷、照明器具の汚れ、コンセントプレートの汚れが目立つことでクロスの張替工事後に、塗装工事、電気設備工事をした経験があります。
施工前にこれらの工事を一緒に考えておけば工程、職人さんの段取りをがしやすく、工事期間も短く、コスト面も有利になると思います。
このように完成したときのイメージを見積書に反映させることが大切なこととを思います。
これは施行者側が気がついて提案しないと、素人の方ではなかなか気が付かないことと思います。
リフォーム工事をされたお客さんから、追加工事が高くついたと聞くことがあります。
工事が完成して新たに追加変更工事の段取り、施工の順番があと先になったりすることで、通常工事より割高になること、仕上げがうまくいかないなどあります。
見積書が安くても最終の工事金額が高くなることが多くあります。
工事をするときに発生するであろう内容をすべて提案して見積もりを作っていきたいと思っています。
見積もり項目から必要でないと判断された項目を引き算して、不安を持ちながら工事を依頼しなくていいようにしたと思っています。
資金の段取りが狂ったり、支払い日がずれたりしてお客さま、施工者ともにいいことはありません。
私は、施工をして追加工事が出ない提案をして、工事を進めていきたいと考えています。
でもほとんどの工事で追加変更工事は発生しています。
施工前に見積もった工事内容と、完成時の見積もり内容のズレをできるだけ少なくしていきたいと思っています。


見積り① 工房便り

リフォーム工事費の見積もりの種類には
①工事費の総額方式 - 小工事などのときに利用することが多い。
・お客様側 - 内容が分りにくい              
・施工者側 - 見積もり作成の時間は少ない

②工種別の内訳方式 - 一般的なもの
・お客様側 - 工事場所と施工内容を理解することが難しい
・施工者側 - 施工業者さんへの工事発注はしやすい
          部屋ごとに仕様が違う場合などの、変更の対応には大変である

③部位別の内訳方式 - リフォーム工事独特の形態
                施工部位ごとの見積もり
・お客様側 - 部屋ごとなどの見積もりでわかりやすい
・施工者側 - 見積もりに手間がかかる
          工事の施工部位が変更した時の対応がしやすい

④パック方式 - 施工部位、部屋ごとの見積金額を決めている形態(ex.6畳一部屋全面の内装改修工事 一式○○○円など)
規模の大きい業者、ホームセンター、家電量販店などでよく見かける方式(期間を限定して実施するところも多い)
・お客様側 - 分りやすい
          標準工事以外にいくらかかるか分かりにくい
・施工者側 - 見積もり作成がスピーディーである
          経験年数の少ない人でも見積もりが可能である

8帖の洋室と洗面所の改修工事をしたときの、見積もりの考え方の一例を紹介します。
①工事総額方式
洋室8帖改修工事 一式 ○○円
洗面所改修工事 一式 ○○円
合計 ○○円

②工種別内訳方式
仮設工事 - ○○円
解体工事 - ○○円
木工事 - ○○円
内装工事 - ○○円
電機工事 - ○○円
雑工事 - ○○円
合計 ○○円

③部位別内訳方式
洋室8帖改修工事
仮設工事 - ○○円
解体工事 - ○○円
木工事 - ○○円
内装工事 - ○○円
電気設備工事 - ○○円
雑工事 - ○○円
洋室8帖改修工事 合計 ○○円

洗面所改修工事 一式 ○○円
仮設工事 - ○○円
解体工事 - ○○円
木工事 - ○○円
内装工事 - ○○円
電気設備工事 - ○○円
給排水設備工事 - ○○円
雑工事 - ○○円
洗面所改修工事 合計 ○○円

④パック方式
洋室8帖(A仕様) 改修工事 一式 ○○円
洗面所(B仕様)改修工事 一式 ○○円
合計 ○○円

上記の方式以外にも各社で違った方式で見積もり作成をされいると思います。

私は、部位別の内訳方式が一番いいと思っています。
4/12に書いた 工房便り「リフォーム工事予算計画」でも書いている、予算計画、工事計画がたてやすいと思っています。
※次回の工房便りで見積書の中身についてお話したいと思います。


リフォームの目的 工房便り

目的のはっきりとしていないリフォーム工事は、設計提案、施工共大変です。
本当に施工する必要があるものなのか、悩むことがあります。
以前、一部屋増築をしてほしいとい依頼がありました。
お客様に「なぜ一部屋必要なのですか?」とお聞きしても、はっきりとした理由を聞くことができませんでした。
一部屋増築した図面と概算の見積もりを、お持ちして打ち合わせをしました。
そのときも、なぜ工事を考えたかをお聞きしましたが、やはり答えてもらえませんでした。
自分自身もあまり納得のいくものではないままの、何の提案もできていない、単に一部屋増えたけの単純な図面でした。
まだリフォーム工事を手がけてまもないころのことで、早く契約をしたいという思いが優先していました。
まだサラリーマン時代のことです。
結局お客様との契約はできませんでした。
リフォームの仕事を始めたころは、新築の経験では予想も出来ないことが多くあることにも、気が付いていなかったと思います。
そして自分(会社)のための仕事をしていたのだったかもしれないと思っています。
例えば
一部屋ほしい → 子供部屋をつくりたい。書斎にしたい。
流し台を変えたい → 天板の高さが低い。IHにしたい。古くなった。
窓を変えたい → 断熱性能のいいものにしたい。
など、具体的にやりたいことをはっきりと持っていらしゃる方もあります。
また
冬は寒い。夏は暑い。
片づけうまくいかない。
家の中のにおいが気になる。
子供が帰ってくるので、狭い。
親と同居することになった。
など、困っていることがはっきりとしていること。
設計者、施工者は、お客様との会話の中から、問題の解決をしなくてはいけないカ所を見つけ出し、優先順位を付けていくことが大切であると思っています。
リフォームを考えている方は、
・日ごろから気になったこと
・不便と感じること
・以前とは動きが悪くなったこと
・こんな風にしたなと思う写真、カラログ
・家事でいやになっていること
などを、ノートに残しておくことをお勧めします。
自分がやりたと思う工事についての記録などを基に、打ち合わせを進めることが大切です。
目的がはっきりとしないまま工事にかかると、思いつきで仕事を変更や、追加変更工事が増えたりし、工事代金、工事期間が大幅にくるってしまいます。
お客様も施工者にとってもいいことは一つもありません。